
- Crispy Tonkatsu meets Hakodate Tourism Boom — なぜ今、五稜郭のとんかつがHotなのか?
- 【Theory 1】なぜ外国人はとんかつに惹かれるのか? — “Panko Magic”の秘密
- 【Theory 2】五稜郭エリアの立地優位性 — 観光動線上の”最強ポジション”
- 【Theory 3】SNS時代の”映え”要素 — “Juicy Pork Cutlet”は世界共通言語
- 【Theory 4】「勝つ(カツ)」文化が生む付加価値 — Luck & Successの象徴
- 【Case Study】函館とんき五稜郭支店の強み
- 【Conclusion】データが示す”TONKATSU in Hakodate”の可能性
- 【店舗情報】函館とんき五稜郭支店
- 【Data Source / 根拠資料】
Crispy Tonkatsu meets Hakodate Tourism Boom — なぜ今、五稜郭のとんかつがHotなのか?

五稜郭公園の雪景色。この絶景スポットから徒歩圏内に、創業50年の老舗とんかつ店がある
函館市が2025年12月に発表した最新データが面白い。2025年度上期(4〜9月)の来函外国人宿泊客数は約22万6千人で、前年同期比11.6%増。しかも上期としては過去最多を記録した。このインバウンド急増の波に乗って、五稜郭エリアのとんかつ店が静かに注目を集めている。その代表格が創業50年超の「函館とんき五稜郭支店」だ。
今回は、観光庁データと函館市統計を使って、なぜ外国人観光客がとんかつを食べるのか、なぜ五稜郭エリアが有利なのかを徹底的に掘り下げてみる。
【Data 1】訪日外国人の82.2%が「日本食を食べること」を期待している
観光庁の2024年インバウンド消費動向調査によると、訪日前に期待していたことの最多は82.2%が「日本食を食べること」。しかも満足度は96.9%と極めて高い。つまり、外国人観光客の8割以上が「美味しい日本食」を求めて来日し、実際に食べて満足して帰国しているということ。
この”食”需要の中で、とんかつはどのポジションにいるのか?
【Data 2】とんかつは訪日外国人が実際に食べた日本食ランキング第3位
JATA(日本旅行業協会)の調査では、訪日外国人が実際に食べたメニューの人気ランキングで、とんかつは堂々の第3位(22.2%)。1位はラーメン(32%)、2位は刺身(21.8%)と続くが、生魚に抵抗がある層や、ラーメンに飽きた層が次に選ぶのが「とんかつ」なのだ。
農林中央金庫の2023年調査でも、外国人が「最もおいしかった日本食」のトップ5に寿司、ステーキ・焼肉、すき焼き、うなぎ・うな重、天ぷらが並ぶが、とんかつはこれらに次ぐ人気メニューとして安定したポジションを確立している。
【Data 3】函館の外国人宿泊客数は前年比11.6%増、台湾・中国・韓国がトップ3
函館市の最新統計(2025年度上期)によると、来函外国人宿泊客数の国別内訳は以下の通り。
- 台湾:105,863人(構成比46.9%)
- 中国:31,128人(同13.8%)
- 韓国:16,413人(同7.3%)
- 香港:15,430人(同6.8%)
- アメリカ:12,653人(同5.6%)
特に注目すべきは、中国が前年比140.7%増、韓国が155.4%増と爆発的に伸びている点。これらの国々では豚肉の禁忌がなく、むしろ豚肉料理は日常的。つまり「とんかつ」は心理的ハードルが極めて低い日本食なのだ。
【Theory 1】なぜ外国人はとんかつに惹かれるのか? — “Panko Magic”の秘密

函館とんき名物のカツカレー定食。
サクサクの衣とジューシーな肉、そして甘濃厚カレーのハーモニーが絶品
TBS系「Nスタ」の特集(2024年4月2日放送)でも取り上げられたが、外国人がとんかつに魅了される最大の理由は「パン粉(Panko)」の独自性にある。
欧米のカツレツ(Schnitzel、Cotoletta)は、細かいパン粉で薄い肉を揚げるスタイル。対して日本のとんかつは、粗めのパン粉で厚切り肉をじっくり揚げる。この製法が生み出す”Crispy outside, Juicy inside”の食感が、海外のフライ料理とは一線を画す体験として高く評価されている。
実際、日本のパン粉は1万種類以上存在し、とんかつ専門店は独自のパン粉配合にこだわる。函館とんき五稜郭支店も「沖縄塩+オリジナルパン粉」という独自配合で、この”サクふわ”食感を実現している。
【Theory 2】五稜郭エリアの立地優位性 — 観光動線上の”最強ポジション”
函館市の2024年度観光客数は602万2千人で過去最多を記録。そのうち五稜郭公園・五稜郭タワーは函館を代表する観光スポットだ。
外国人観光客の典型的な函館観光ルートは以下の通り。
Morning: 函館朝市で海鮮丼
Daytime: 五稜郭公園・タワー見学 → 元町・ベイエリア散策
Evening: 函館山で夜景鑑賞
この動線の中で、五稜郭エリアは昼食〜夕食のゴールデンタイムに位置する。五稜郭公園を散策した後、「ガッツリ美味しいものを食べたい」という需要が最も高まるタイミングで、徒歩圏内に老舗とんかつ店がある。これが戦略的に強い。
【Theory 3】SNS時代の”映え”要素 — “Juicy Pork Cutlet”は世界共通言語
InstagramやTikTokで「#Tonkatsu」「#JapaneseFoodTour」と検索すると、分厚いとんかつを箸で割って肉汁が溢れるシーンの動画が大量にヒットする。このビジュアルインパクトは、寿司や天ぷらに匹敵する”映え力”を持つ。
特に、とんかつは以下の点でSNS親和性が高い。
- 厚切り肉のインパクト:3cm超の厚さは視覚的に強烈
- 断面の美しさ:サクサク衣とピンク色の肉のコントラスト
- 肉汁演出:箸で割ると溢れる肉汁が動画映えする
- カツカレーの黄金比:とんかつ×カレーの組み合わせは万国共通の”comfort food”
函館とんき五稜郭支店の鹿児島産黒豚を使った特上ヒレかつは、まさにこの”映え”要素を完璧に満たしている。
【Theory 4】「勝つ(カツ)」文化が生む付加価値 — Luck & Successの象徴
日本では、とんかつは「勝つ(カツ)」という語呂合わせから、受験や試合前に食べる縁起物として定着している。この文化的背景が、外国人観光客にとっても「Good Luck Meal」として興味を引く要素になる。
実際、店内で「Why Tonkatsu?」と聞かれたら、「In Japan, “Katsu” sounds like “Winning”」と説明するだけで、単なる食事以上の文化体験として印象づけられる。
【Case Study】函館とんき五稜郭支店の強み
創業1973年、50年超の実績
外国人にとって、老舗の歴史は”Authenticity(本物感)”の証明。Googleレビューで「50 years of tradition」と書かれれば、それだけで信頼度が跳ね上がる。
鹿児島産黒豚の差別化
豚肉の品質に敏感な台湾・中国・韓国からの観光客にとって、「Kagoshima Black Pork」というブランドは強力な訴求ポイント。
無添加ソースとのハーモニー
甘めのソースは、アジア圏の味覚に親和性が高い。特に台湾・香港の観光客は「Sweet & Savory」のバランスを好む傾向がある。
PayPay・クレジットカード対応
インバウンド対応の基本だが、これができていない店も多い。キャッシュレス決済の充実は、外国人観光客にとって「来店のハードルを下げる」重要な要素。
営業時間11:00〜20:30
ランチタイムから夕食まで通し営業。五稜郭観光後の「どこで食べよう?」問題を解決する時間帯をカバーしている。
【Conclusion】データが示す”TONKATSU in Hakodate”の可能性
観光庁データ、JATA調査、函館市統計、そしてメディア報道を総合すると、以下の結論が導き出せる。
① 訪日外国人の8割以上が「日本食」を期待し、そのうち2割以上が「とんかつ」を実際に食べている
② 函館の外国人宿泊客数は前年比11.6%増で過去最多。特にアジア圏からの来函が急増
③ 五稜郭エリアは観光動線上の”ゴールデンポジション”で、食事需要が集中
④ とんかつの”Crispy Panko Texture”は海外のフライ料理と差別化され、SNS時代の”映え”要素も完璧
函館とんき五稜郭支店は、この全ての条件を満たしている。創業50年の実績、鹿児島産黒豚の品質、徒歩圏内の立地、キャッシュレス対応——。データで見れば、インバウンド需要を取り込む条件は完璧に揃っている。
あとは、Googleレビューに英語・中国語・韓国語の高評価を増やし、Instagramで「#HakodateTonkatsu」「#GoryokakuFood」のハッシュタグで拡散されれば、もう止まらない。
“Crispy Tonkatsu meets Hakodate Tourism Boom”——このストーリーは、まだ始まったばかりだ。
【店舗情報】函館とんき五稜郭支店
Instagram公式アカウント:@hakodate.tonki
https://www.instagram.com/explore/locations/495434897/
Facebook公式アカウント:函館とんき
https://www.facebook.com/hakodate.tonki/
総合評価:3.47(料理・味:3.39、サービス:3.12、雰囲気:3.19)
食べログで3.47という数字、実はかなり優秀。3.5を超えると”名店”扱いされるが、3.4台でも「地元で安定的に支持されている店」という評価。しかも口コミ数が多いってことは、それだけ多くの人が訪れて、わざわざレビューを書くほど印象に残った証拠。
- 住所: 函館市五稜郭町42-12
- 営業時間: 11:00〜20:30(L.O. 20:00)
- 定休日: 不定休
- 電話: 0138-32-3378
- 駐車場: あり
- 決済: PayPay、クレジットカード可
【Data Source / 根拠資料】
1. 観光庁「訪日外国人の消費動向 2024年 年次報告書」
https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001884192.pdf
2. JATA(日本旅行業協会)「外国人が日本で食べた人気メニュー調査」
https://www.jata-net.or.jp/membership/jata-travelinfo/patajp/news2015-04/
3. 函館市「令和7年度(2025年度)上期 来函観光入込客数推計」2025年12月3日発表
https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2015062500021/file_contents/2025irikomikamiki.pdf
4. 農林中央金庫「訪日外国人からみた日本の”食”に関する調査」2023年4月
簡易版:https://www.nochubank.or.jp/efforts/pdf/research_2023_01.pdf
詳細版:https://www.nochubank.or.jp/efforts/pdf/research_2023_02.pdf
5. TBS系「Nスタ」特集「衣がサクサク 日本のとんかつが外国人に大人気 その秘密は”パン粉”にあり⁉」2024年4月2日放送
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1091869
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=LmaZaR6xnU0


